大山崎すとりぃむ

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029 追憶の我孫子町

JR西日本の阪和線・我孫子町駅で、アルバイト勤務をした折の記録です。
時は1999年の冬、家族にひっそりと撮影してもらいました。
当時お世話になっていた、東京・高田馬場在住の元国鉄職員の方に、
届ける予定だった写真群でもあります。

我孫子町駅2番線(地平時代・上りホーム)

我孫子町駅の上りホームのようす(1999年冬当時)です。
この頃はまだ、地上駅でした。
ホームと線路の状況だけではなく、踏切にも注意が向きました。
遮断機が下りてから渡り始める方が多かったのを思い出します。

下り電車を見送るようす

上下線の別を問わず、ホームと線路を注視します。
下り列車の車掌さんに向けても、一応のあいさつをしていました。

手製の時刻表(阪和線上り列車)

駅時刻表・路線の時刻表・天王寺駅での調査等に基づいた、一応の列車時刻早見です。
通過列車も合わせて記入しています。
各駅停車しか停まらない駅でしたが、お客様からの問い合わせが多く、いくつかの必須情報を盛り込んでもあります。
そのひとつですが、我孫子町駅発車時刻(黒字)の右のひし形は、その列車が天王寺駅で9番降車ホームに到着すると言う意味としています。
天王寺駅の阪和線ホームは、大阪環状線や関西本線のホームよりも高い位置にあります。
9番降車ホームからですと、駅東側の乗り換え通路に行く時にも、階段を下りていくだけで済みます。
そのほかの降車ホームから、駅東側の乗り換え通路に行く際には、いったん階段を上がって跨線橋を通ってから、9番降車ホーム側に下りて行く必要があるので す。
つまりは、天王寺駅で階段の上り下りを避けたいお客様が、9番降車ホームに着く列車かどうかを、お知りになりたいという点に合わせています。
この案内は好評でした。一本列車を遅らせても、天王寺駅で楽に行きたいお客様が、私の放送を待たずに、お尋ねになることが一日に数度あったくらいでした。

そのほかにもいろいろと、ご案内することがありました。
「兄ちゃんな、ワイ次の電車で天王寺行ってな、環状線に乗り換えるんや。乗り換えるの外回りと内回り、どっちが早く大阪駅に着くん」
この時は素早く列車時刻表を確認しながらご案内しました。後続の関空快速に天王寺で乗り換えるだけの時間があったので、そちらをご利用下さいと一節うなっ たのを思い出します。

ラッシュが終わるころに必ずお越しのお客様を案内したのも忘れられません。
電動車いすをご利用の方でした。ホーム上から線路に落ちぬよう、安全にご乗車いただけるよう、そして着駅に連絡してもらうのを上司の駅員に言い忘れぬよ う、注意しながら応対をしました。
このお客様には、淡々と私が業務をこなしているだけに思われたかもしれませんが、それくらいの気軽さと言いますか、特段お気づかいを頂かずに電車をご利用 いただけているかに意識をはらったつもりです……。

事故で列車ダイヤが大きく乱れた時のことも、思い出します。
普段の大混雑以上のぎゅうぎゅう詰め……。デイバッグを背負ったままのお客様が、車内に入れない入れない、と時間を気にしつつ軽く混乱されていました。
「大変恐れ入りますが、バッグを下ろして足の合間に移していただけませんでしょうか……」
後続の快速が停止信号で止まっているのも見える折、私の口からとっさに出た言葉でした。
一瞬何が何だかわからない表情をされたお客さまでしたが、デイバッグを膝から下の足の合間に入れた途端に、納得の表情をされました。この列車の車掌さん が、私にニコッと笑顔を向けてくださったのも懐かしい思い出です。

勤務上がり後に駅前で一枚

勤務を終えてから、駅前で記念に一枚撮ってもらいました。
ほんとうに色々な事があった、アルバイト駅員時代の記録でした。

以上です!

(2015-03-07更新)

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