あかねや亭 一匹やの思い出
過去日記に残していなかったようなので……ここで記します。
思い出したきっかけ
とあるブログを拝見して、ふっと思い出しました。
京王新線・初台駅の南口に、たい焼きとたこ焼きを扱う、このお店はありました。
初見の衝撃
2006年春。通院先最寄り駅だった、初台駅。南口を出て右折し、南むきに歩き出すと、すぐに玉川上水の暗渠を横切ります。遊歩道になっている部分もある、それそこの幅の通り。「一匹や」は、その通りにありました。
駅前のコーヒー店の窓からも見えた看板には、確かこうあったと思います……「たい焼きくんアナログ たこ焼きくんデジタル」。
私の理解力不足なのか、あるいは多くの方にとっても意味不明なのか、とにかく「第一印象が強い」文言でした。
店構えの印象以上に、当時はメンタル絶不調の影響で「買い食いは……しないかな……」という心理が常。買って味わうことはせずに過ごしたのです。
転機
同じく2006年、夏。通院先施設にて、入院加療となった私。
ぐだぐだな日常を、ほぼ寝台の上で過ごしていました。
足腰がある程度衰えた頃、外出許可を得ます。
この頃は、2〜300メートル歩くのも厳しいくらいでした。初台駅方向に歩いても、印象が強かった「一匹や」の看板の方まで行き着くこと、ほぼ不可能。移動限界付近の理容店に行けただけでも、社会復帰が近づいたと思うくらい。心身ともにだいぶん参っていたままでした。
ジリジリとした日々を過ごす中で、徐々に商店街の道のりを行けるように。ふっと思い返したのは、当時の派手な(?)「一匹や」の看板。たこ焼きを食べたい、そう願い出します。
両親が見舞いに来てくれたある日、ついに「一匹や」まで歩くことができました。注文したのは、たい焼きでしたが。
記憶を辿り
「一匹や」の店主さんに、家族誰からともなく尋ねました。「たこ焼きくんデジタルって、どういう由来なのでしょうか?」
店主さんの言い回しを正確に覚えてはいません。それでも、たい焼きを一匹ずつ焼くスタイルがアナログで、タコは8本足の8bit……というくだりは何とか思い出せます。記憶違いなら誠に申し訳ございません。
ネット上をより丁寧に探したり、初台に関わりのある方の証言を求めれば、多分もっと詳細かつ正確に、店舗キャッチコピーの由来はわかるのでしょう。
それでも「タコ8本足・8bit」という表現に、今もニヤッとしてしまうのです。
そんなこんなで
「こいつ、また記憶と少量のメモをたよりに記事書いてるよ……」といった書き物でありました。
デジタルな見方感じ方が原理と化したようなこの時代に、あえて原点・8bit……を思い返すのは、無意味と思っておりません(無知はバレてる)。
むしろ「あかねや亭」「一匹や」のいわれも、聞きこむべきでした。
美味しいたい焼き・たこ焼きのお店は多々あります。でも、ユニークさにおいて、「あかねや亭 一匹や」に勝る店舗には、まだ行き着いていません。
この記事をまとめているのは11月。そろそろ、熱々のたい焼き・たこ焼きを食べるのに至適でしょうか。そんな日々なのでした。
御礼
このページをご覧くださりありがとうございます。またいずれかの折にお目にかかります。
(2023-11-09掲載開始)