ヘラトリ朝日の思い出

私、近畿地方のとある駅コンビニエンスストアにて、2000年代初期の数年、準社員等として勤めておりました。

その際、新聞も各紙取り扱っておりました。阪神タイガースの勝利翌日には、スポーツ新聞がよく売れたものです。他方で、勤務先店舗に於いて販売部数があまり伸びないものもありました。英字紙のヘラルド・トリビューンもほとんど売れなかったうちの一紙です。

見ているはず聞いているはずのものを、正しく認識しないことの多い私。ヘラルド・トリビューン略してヘラトリという呼称も認識落ちの例に漏れませんでした。

新聞の返却伝票(所定用紙に残部数を記入する)を扱う仕事を任されたごく初期のこと。ヘラルド・トリビューンという名称欄が無いと、店長に尋ねました。店長苦笑して曰く、ヘラトリさんのことやなあ、と。

店舗毎に伝票用紙が違うことはありませんでした。系列コンビニで取扱の無い新聞も、一覧伝票に多数記されています。店長の言葉を受け、半ば必死で一覧を読み進めていきます(五十音順では無かったはずです)。

すると、ようやく気づきました。伝票にさらりと刷られた、「ヘラトリ朝日」の文字に。

ヘラルド・トリビューン、と伝票用紙に刷られている思っていた私は、それだけの出来事の中でクラクラしてしまったのを覚えています。商品名を一字とて間違えたらいかんという思いが強すぎて、自らはまり込んだ穴のようなもの、でした。

私が駅コンビニを退社したしばらくのち、紙ベースのヘラルド・トリビューンは廃刊となります。その数年後には名称そのものが変更されています(インターナショナル・ニューヨーク・タイムズだったかと)。

各新聞社の英字版サイトを見たり、私が在籍した駅コンビニの親会社電車を見ると、この「ヘラトリさん」のことを思い出します。

当時もう既に、「わからないことはGoogle検索に尋ねろ」と言った意のネットスラングはあったと思います。ヘラルド・トリビューンについても検索したら良かったのに。実際には、HTMLの記述についてや、鉄道情報くらいしか検索しなかった私でした。

800字を大きく超えたので、今回の更新はこれまで。お読みくださりありがとうございます。

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