005 忘れがたきポエム
とある画像掲示板で自ら振った話題を通して甦った記憶がある。
それは2000年の「鉄道の日」を間近に控えた秋の夜。
気分転換の外出で、大阪環状線外回り電車に新今宮駅より乗り込んだ。
たまたま陣取った座席、向かい側の壁面上部に鉄道の日の広告があった。
どんな小見出しや背景画像だったか、全く覚えていない。
付随記事や関連商品広告文があったかもしれないが、それらもしかり。
そこに書かれていた「詩」が強烈過ぎて……。
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ワタシ、鉄野道子、17才。────────────────────────
フツウの女子校生。
あぶらとり紙を買いに河原町に行ったり、
抹茶パフェを食べながら
恋の悩み相談を聞いたりもしてる。
でもね、ワタシの彼氏は、EF66。
力強くて、たくましくて、
いつもまっすぐ前を向いて走ってるの。
機関車だけど。
授業中はいつも時刻表を読んで、
どこを走っているかチェックしてるし、
学校帰りにホームの端からカメラ片手に、
走っていくのを見つめてたりもする。
ああ、仕事に疲れた油まみれのボディを
あぶらとり紙で拭いてあげたい。
今日もNゲージの彼を抱いて眠るわ。
ああ、ワタシってしあわせ。
こうやって愛を注げるものが
あるんだから。
他人にキレるほど、ヒマ人じゃないわ
客は我を除き2人。
もはや人目を気にしている場合ではないと感じ、開いていた本の間に紙切れを置いてメモ魔と化す。
「姉さん、鉄ヲタとしては事件ですよ」
こんなツッコミどころ……いや……ツッコミを釣るポイント満載の創作文。
これを書き上げた方にお会いしたい。
……いやもし本当に当時17才の女子「高」生だったらどうしよう。
(2004-12-08原文)
しかし「鉄野道子」でgoogle検索してもそんなに結果が出ない
忘れられたリリックなのか……
(2007-10-31付記)
この「ポエム」の画像を掲載されていたウェブサイトがありましたが「404 not found」になっています……残念です。
(2020-12-10改訂)
(2022-05-04改訂)