大山崎すとりぃむ

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072 還暦の赤い電車、長尾線を行く

2019年5月4日に撮影、その際の記録です。

京浜急行から、ことでん(高松琴平電気鉄道)に譲られた車両、その復刻色編成(1080形1081-1082号)が長尾線を特別運行しました。

当初の撮影予定地は、香川県木田郡三木町、ことでん長尾線の新川を渡河する橋梁。鉄道撮影者には割と知られた地点です。
県道38号線の踏切北側、商業施設(ベルシティ)の西側歩道上からの構図です。

新川橋梁参考構図

2月の朝に撮影試行した構図が上の画像です。複線化の際には、橋脚幅を広げることを想定している構造が特徴の、新川橋梁。橋脚階段状の部分に積み増しして行く予定だったと聞いております。

ただ、私が撮影当日にこの地点に行き着きますと、すでに撮影に備えている方が数名いらっしゃいました。いわば、ベストポジションすでに無し。5月の午前8時台ですと、下り列車進行方向左側(北面)が順光なのです。「京急バーミリオン」の「紅い」車体をきれいに撮影するには、自然且つ最適な撮影位置です。

数秒思案。新川橋梁北東部で、撮影に備えられている方々の構図に入り込むこと無く、且つこの近隣で撮影できる場所へ移動しようと決断します。時刻は午前7時頃。遠くへは移動できません。そこで、川の対岸、「新川堤防踏切」の南側からの構図を思い出しました。順光撮影を諦める案です。

新川堤防踏切から西側を見る構図

徒歩3~5分ほどで、新川対岸の「新川堤防踏切」南側に到着。試し撮りをすると、想定のとおりでした。車両側面に日光が来て(当たって)いません。ここで順光の編成写真を撮れるのは、5月期だと昼前にかけての一定時間帯だけなのです。

上の画像(1300形)を撮影した前後にも、私とほぼ同じ地点に、数名の方がいったんは陣取りました。でも、順光で撮影できないことに気づくと、急ぎ移動されていました。編成写真狙いなら、適切なご判断だと思います。ここで私自身は、日頃の撮影感覚に頭を切替えました。風景写真に近い、長尾線沿線らしさを含めた記録撮影です。良く言うならば。

常満寺を入れた構図(試験撮影)

平木駅東方に位置する常満寺、そのお堂を入れた構図です。運行上の標柱(停止目標でしょうか)が、車体後部(画像左側)にかかる位置でのシャッターとなりました。本番ではもう少し車両を引きつけて撮影した方が良いですね。度々この構図、用いているのですが失敗と言えば失敗です。緊張しながら本番の1080形「還暦の赤い電車」を待ちます。

この付近を生活道路にしている方々かと思いますが、通りがかりに「珍しい電車来るんですか?」とお尋ねの声がありました。地域でもいくぶん意識をされていることでん。愛されて走り続けてほしいものです。

常満寺を入れた構図(本番撮影)

はたして8時16分。京浜急行時代の色合いをまとった、ことでん1080形車両が駆けてきました。シャッターが若干早く、パンタグラフ部分後部に架線柱を入れてしまいました。個人的には特段嫌いではないのですが、「串パン」とて避けられることのある撮影結果です。加えて、構図中央付近に架線柱が入ることへの是非の声もあることと思います。

なお、1080形車両には長尾線内の行先を示す方向幕が無いそうです。運転士さんの上(車両右側)の幕は白幕。これは1080形別編成の「京急2100形風カラー」の長尾線特別運行時も同様でした。乗務員室助士側(車両左側)の前面窓には、『長尾』の行先を示す板の掲出があったそうです(Twitterにて拝見した、高松築港駅出発時の画像ではその通りでした)。

逆光ながら高松築港方の「顔」も

編成後部の助士側窓には『長尾』の行先表示板が見えました。

上の逆光写真を撮影後、速やかに移動を開始します。かろうじてまだ順光である、車両北面を撮影できる場所へ。

県道38号線上より

移動先の撮影地からの構図がこちらです。県道38号線が新川を渡る橋の上からです。川の流れが緩やかなときは、水鏡風に撮ることができます。

県道38号線上より、赤い電車を

終着駅は始発駅……長尾駅から折り返してきた上り・瓦町行きの姿を撮影してこの5月4日の撮影行は終了。

香川県内、ことでん長尾線を走った、「還暦の紅い電車」の撮影記録でした。

普段、運用に入る際には琴平線のみを行くこの車両(編成)。京浜急行で走っていた時代をも振り返りつつ、ことでん琴平線で乗って・撮ってという日々を今しばし楽しみたいものです。

以上です!ご覧下さりありがとうございました。

(2019-05-06更新)

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